ニーズ、お部屋探しの方法などをナジックの取組みとともに紹介しております。
ナジック学生情報センターグループは、学生マンションや学校直営寮の管理・運営、アルバイト・インターンシップのサポート、そして学生支援を積極的に
展開し、次代を担う学生を応援する「教育環境創造企業」の実現を目指します。
本学には全10学部を合わせて約1万1,000名の学部生が在籍していますが、そのうち工学部だけで約3,700名と、おおよそ3分の1を占め、理工系学部をすべて合わせると、学部生全体の7割になります。お察しのとおり、女子学生の割合は少なく、工学部ですと1割にも満たず、学部生全体でも4分の1ほどです。社会における女性の活躍がめざましい中、女子学生の増員は本学にとっても重要な課題と考えています。そこでひとつ鍵になってくるのが、女子寮の整備です。
本学には大きく分けて2つのタイプの学生寮があります。1つは、旧制高校などの寮を受け継ぎ、昭和40から50年代にかけて移転、建設した、いわゆる学生寄宿舎と呼ばれるものです。仙台市内の3つの地域に6寮ありますが、このうち女子寮は1寮しかございません。
もう1つは、2007年の4月から入居を開始した「ユニバーシティ・ハウス三条」という新しいタイプの寮です。こちらは北棟、東棟及び西棟にわかれており、入居定員は計416名(男:224名、女:192名)。性別・国籍を問わず、現在は約290名の日本人学生と約130名の留学生が入居しています。
全体の造りとしては、学部生用と大学院生用で仕様が少し異なります。いずれも8つの居室と共用のオープンリビングからなるユニット構成ですが、学部生用はコミュニケーションの場(共同利用部分)を多く確保し、社会性を養うねらいから、シャワー室・トイレ・洗面所も共用であるのに対し、大学院生用はこれらユニット式設備が各居室に備わっている点が違います。各居室に鍵の付いた8LDKの住居(ユニット)が1つの建物にたくさんある、といえば、よりおわかりいただけるでしょうか。
最大の特徴は、それが単に生活するための住居ではなく、教育的施設であるということ。一般に大学の学生寮といえば、経済的支援を目的とした厚生施設という位置付けですね。最近では、各部屋の面積を狭くして部屋数を増やす代わりに寄宿料を安く設定し、学生の求める個室化のニーズも満たしたワンルームマンションタイプの寮を整備する例が多く見られます。しかし、民間のマンションやアパートでもこの条件に該当する物件はたくさんありますし、むしろ選択肢としてはそちらのほうが幅広いわけです。ここで大学が民間と同じことをやっても仕方がない。新しく学生寮を整備するにあたり、教育機関である大学として、民間とは違う特色を持たせるべきではないかと考え、本学では「学生寮は厚生施設的側面を持った教育的施設である」との位置付けを踏まえた上で、従来からの寮に対する発想を大きく変えました。入居者の選考においても、これまでのように家計収入等の経済面のみを基準にするのではなく、入居希望理由書に書かれた志望動機を重視して入寮選考を行うなど、従来型の学生寮とは一線を画しています。
日本人学生と外国人留学生が共同生活することにより、国際感覚を身につけるとともに異文化に対する理解を深めることを目的とした施設で、コミュニケーション能力など社会性や社交性を身につける、ひいては社会に出るための予行練習の場という役割も担っています。ただし、今のご時世を考慮して、相部屋ではなく個室と共用スペースを併設し、ゆるやかなプライバシーを確保した造りにしました。同一ユニットにおいては、留学生についてはなるべく違った国の出身者を入居させ、同じ国であっても出身地が異なるように配慮したり、日本人学生については同じ学部に所属する学生がなるべく重複しないよう配慮したりと、境遇もさまざまな学生たちを集めるように工夫しています。また、日本人学生及び外国人留学生の在学生をアドバイザーとして配置し、新入生が円滑なキャンパスライフを送ることができるよう、サポートしています。ユニット内でもめ事が起これば誰かが仲裁に入ったり、オープンリビングに連絡帳を置いて居住者同士で情報を共有するなど、みな自分たちでいろんなアイデアを出し合いながら共同生活を営んでいますが、良いも悪いも、ここで起こるさまざまな事柄を自らの知恵と工夫で解決し、乗り越えてゆく経験を重ねることで、社会に出てからも自立して歩める力を身につけられるものと期待しています。
当初のねらい通り、入居した学生からは大変好評ですが、現在は入居希望者に対して部屋の供給がおいついておらず、学部生も大学院生も新入生に限り1年のみという制約を設けています。この点については不満が寄せられていることから、今後改善に向けて取り組むつもりです。将来的には海外からの研究員など短期滞在者のためのゲストハウスや集会所なども併設し、一線で活躍する研究者や地域の方々とも身近に触れ合える施設にしていきたいと考えています。
東北大学が保有する学生寮の数は、国立大学では多い方ではないかと思いますが、今後も計画的に「ユニバーシティ・ハウス」タイプの寮の整備を進め、引き続き学生を受け入れる体制を整えていきたいと考えております。一方の民間マンションやアパートについては、大学生協を通じて紹介を行っております。大学が設置する学生寮と、ナジックさんの学生マンションも含めた民間のマンションやアパートが、お互いの特徴を活かして良い補完関係を築き、学生が住居を選ぶ際の選択肢が広がることを期待しています。